生命保険金は葬儀代に充てよ!- 遺言書によくある一文

 無料相談会などに持参頂いた遺言書を拝見すると「生命保険金(死亡保険金)は遺言者の葬儀代に充てよ」という一文をよく見かけます。高齢者の場合、死亡保険金額は人にもよりますが死亡保険金100万円~300万円という場合が多く、あたかも葬儀代にマッチしそうな金額ですが、果たして、遺言者の希望通りになるでしょうか?

【死亡保険金は相続財産ではない】

 実は、生命保険などの死亡保険金請求権は相続財産ではなく、保険契約に基づく受取人の固有の請求権とされています。受取人の固有の請求権である以上、死亡保険金をどのように使おうと受取人の自由というのが法律上の建前です。これを知っている相続人が受取人になっていると遺言者の願い通りにならない恐れがあるだけでなく、相続人間のトラブルの原因にもなりかねません。
 死亡保険金の性質についての詳細は、ブログ「生命保険金や死亡退職金は相続財産となるか?」をご覧ください。

【葬儀代を相続財産から出捐したいとき】

 ここで、葬儀費用が相続財産(債務)に含まれるかどうかは、法律上明確に定められておらず、死後に発生する費用のため相続財産ではないという見解が有力です。しかし、遺言で葬儀費用を相続財産か出捐する旨記載することは、財産処分行為の一種であり可能とされています。したがって、確実に相続財産から出捐したいなら、その旨を遺言書に明記しておくとよいでしょう。
 なお、葬儀費用の性質については、ブログ「葬儀費用は相続財産(債務)?喪主の負担?」をご覧ください。

 遺言書を書く際には、家族、財産状況等その方に応じたポイントがあります。お困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。⇒お問い合わせ

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