ステップアップ研修 - チームオレンジとは?- 腑に落ちた発言

【キャラバン・メイト連絡会活動報告会に参加して】
 先日、令和7年度のキャラバン・メイト連絡会活動報告会に参加しました。報告会では、令和6年度の活動報告と令和7年度の活動計画の説明に続き、ステップアップ講座をどう推進していくかについてのディスカッションが行われ、非常に示唆に富む意見を伺うことができました。

【ステップアップ講座について】
 ステップアップ講座とは、認知症サポーター養成講座の最終パートで実施されることが多く、認知症サポーターが、養成講座で習得した知識を基に、より身近なところで具体的な支援を考え、実践するための講座です。私もこれまで何度か講師を務めた経験があります。

【チームオレンジとは】
 認知症サポーターが、養成講座で学んだ知識を活かして、さらに身近なところでできることを考え、実践する際の主体や活動を「チームオレンジ」と呼んでいます。認知症サポーター養成講座・ステップアップ講座を受講した方は、原則としてチームオレンジに参加(登録)することができます。

<活動例>
認知症の方の話し相手となる(個人)
認知症の方の外出に付き添う(個人・団体)
認知症カフェを運営する(団体)
認知症の方が落ち着いて会計できるよう見守る(企業)

【ハッとさせられた高齢参加者の発言】
 ステップアップ講座についてのディスカッションで、ある高齢の参加者から次のような発言があり、考えさせられました。
「ステップアップ講座とか、チームオレンジとか言われても、正直よく分からない。私の近所にも認知症で足腰が弱く、一人でゴミ出しができない高齢者がいるが、近所の人がゴミ出しの際にその家の前を通るので、ついでにゴミを出してあげている。わざわざステップアップ講座を受けて、チームオレンジに登録しなくても、既にちゃんと支援できている。ステップアップ講座を受講しろと言われても、私の周りにはわざわざ参加しようという人はいないだろう。」
 この発言は、ステップアップ講座の目的や、チームオレンジの活動の本質を突いているように感じました(もちろん、ステップアップ講座の開催自体が不要だと言っているわけではありません)。これまで、どこか奥歯に物が挟まったような思いで講師を務めていた私にとって、この発言は大きな収穫となりました。

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