国際結婚-外国方式での婚姻には婚姻要件具備証明書の提出が必要

【外国方式の婚姻】
日本人が外国で、外国人と婚姻する場合、婚姻を成立させるための手続きは、その外国の法律によって定められます。この場合、外国で婚姻が成立した後、日本の戸籍にその婚姻の事実を記載するための手続き(報告的届出)が必要です。
<外国方式の婚姻例>
《宗教婚》
宗教儀式が公的な結婚となります。結婚相手の宗教がカトリック、ロシア正教、イスラム教などの場合、教会や寺院で宗教儀式を行います。
《民亊婚》
役所が認めることで結婚が成立します。
①届出婚(届出が役所で受理されることで成立)
②儀式婚(役所で結婚の誓約をし、サインする)
③外交婚(在外公館で式を挙げる)
など
| 届出婚または儀式婚を認める国 | 日本、オランダ、スイス、ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、ルーマニアなど |
| 宗教婚、届出婚両方を認める国 | オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ブラジル、ギリシャ、フィリピン、インドなど |
| 宗教婚、儀式婚両方を認める国 | イギリス、オーストラリア、カナダ(州により異なる)など |
| 宗教婚のみを認める国 | カトリック、ギリシャ正教、ロシア正教などキリスト教を国教とする国、そのほかイランなどイスラム教諸国 |
【婚姻要件具備証明書】
外国方式で婚姻する場合、外国機関から婚姻要件具備証明書(日本の法律上婚姻の要件を備えていることを日本の公的機関が証明した文書)の提出を求めれられることがあります。
(1)取得先
婚姻要件具備証明書の取得先は、次の通りです。
①本籍地の市区町村役場
②法務局
③日本の在外公館(大使館・領事館)
(2)認証が必要
上記①②で取得した婚姻要件具備証明書は、それが真に日本の公的機関が発行したものであることを確認するため、日本の外務省の認証や、日本に駐在する相手国の大使・領事による認証を求められる場合があります。
【認証の取得方法】
(1)公証役場にて (外国文認証)
婚姻要件具備証明書は、公的機関が発行した文書のため、本来公証人は認証できませんが、嘱託人が(依頼人)が婚姻要件具備証明書を相手国語に翻訳し、「宣言書(Declaration)」を添付することで、公証人が認証することが可能です。翻訳文は私文書扱いとなるためです。
公証人の認証後、原則として、以下の手続きが必要です。
[法務局で] 公証人の押印証明
[外務省で] 法務局の公印確認証明
[在日公館で] 領事認証
<ワンストップサービス>
北海道(札幌法務局管区内)、宮城県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府および福岡県の公証役場では、申請者からの要請があれば、公証人の認証、法務局の公証人押印証明及び外務省の公印確認またはアポスティーユを一度に取得できます。
このサービスを利用すれば法務局や外務省に出向く必要はありません。ただし、公印確認の場合は、駐日大使館・(総)領事館の領事認証を必ず取得する必要があります。
(2)外務省にて
①公印確認
日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事による認証(=領事認証)を取得するために事前に必要となる外務省の証明のことです。外務省では公文書上に押印されている公印についてその公文書上に証明を行っています。
外務省で公印確認を受けた後は必ず日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事認証を取得する必要があります。
②アポスティーユ
婚姻相手の国籍がハーグ条約締結国の場合は、アポスティーユを取得することで、婚姻要件具備証明書を日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして、提出先国で使用することができます。
「アポスティーユ」:
「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」(1961年10月5日のハーグ条約)に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。

