国民年金保険料を追納して、永住許可申請できますか？

《年金保険料支払いは国益要件の一つ》
　永住許可申請の法律上の要件の一つに、国益要件がありますが、その中に「公的義務（納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務）を適正に履行していること。」というのがあります。
　入管庁HP「永住許可に関するガイドライン」

《自営業者は要注意》
　サラリーマンであれば、厚生年金保険料が給与控除して納付されますが、自営業者の方などは自ら納付しなければなりませんので、納付漏れや遅滞に注意が必要です。

《免除や猶予でも要件を満たさない》
　手続きを踏んで国民年金保険料の免除や猶予を受けた場合であっても追納しただけでは在留資格審査上は、公的義務を適正に履行しているとは認めてくれません。年金保険料の確認対象期間は、申請時から直近２年間となっており、この間保険料を遅滞なく納付していることが必要です。
　したがって、永住許可申請にあたっては、まず、２年間遅滞のない年金保険料の納付実績をつくることが必要です。不許可処分後に未納分について追納して再申請しても同じです。確認対象期間は異なりますが、税や国民健康保険料などについても同じことが言えます。

《確認対象期間が１年間の方》
　年金保険料の確認対象期間は、申請時から直近２年間ですが、次の方の場合は直近１年間でよいとされています。
（１）高度専門職省令に規定するポイント計算を行った場合に８０点以上の点数を有している方であって、次のいずれかに該当するもの
①「高度人材外国人」として１年以上継続して日本に在留していること
②１年以上継続して日本に在留している方で、永住許可申請日から１年前の時点を基準として高度専門職省令に規定するポイント計算を行った場合に８０点以上の点数を有していたこが認められること
（２）日本人、永住者又は特別永住者の実子又は特別養子

　以上、ご参考になれば幸いです。