新成年後見制度 - 途中でやめられる?

【途中でやめられる?】
令和8年4月3日、成年後見制度の見直し等を含む「民法等の一部を改正する法律案」が、第221回国会(令和8年通常国会)に提出されました。制度利用を途中でやめられることが、新制度の目玉の一つだと言われていますが、実際どのようになるのでしょうか?
【回答】
結論から言うと、必要がなくなれば「やめる」ことができます。本人の不動産売却や遺産分割協議のために後見制度の利用を開始し、それらの事務が終了したときなどです。現行制度では、本人や家族などが目的とする事務が終了しても本人の判断能力が回復しない限り、後見等は継続するため、これが成年後見制度利用の阻害要因の一つと言われてきました。この点は大きな変更点の一つといえます。本人の財産管理や身上保護のために制度の利用を継続することももちろん可能です。
【法案の書きぶり】
「途中でやめられる」ことについて改正法案の書きぶりは、次のようになっています。なお、規定の文言は、イメージを掴みやすいように条項や文言を省略したり、文言に置き換えたり、アレンジしたりしていますので、ご了承ください。
(補助開始の審判等の取消し)*1
第12条第2項 家庭裁判所は、必要がなくなったと認めるときは、〇〇の請求により、特定の行為について補助人の同意を得なければならないとする審判の全部又は一部を取り消すことができる。
⇒同意権・取消権についてのお話
第12条第4項 家庭裁判所は、必要がなくなったと認めるときは、〇〇の請求により、特定補助人(*2)を付する旨の審判又は~の審判の全部又は一部を取り消すことができる。
⇒特定補助人についてのお話
第12条第5項 家庭裁判所は、必要がなくなったと認めるときは、〇〇の請求により、特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判の全部又は一部を取り消すことができる。
⇒代理権についてのお話

第12条第6項 特定の行為についての補助人の同意を得なければならないとする審判、特定補助人を付する旨の審判、特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判を全て取り消す場合には、家庭裁判所は、補助開始の審判を取り消さなければならない。
⇒これで補助は終了
*1(補助) 新制度では、後見・保佐・補助が補助に一本化されます。*2(特定補助人) ここでは詳細は説明しませんが、特定補助人≒現行の後見人というわけではありません。

